遺産に居住(占有)する相続人への賃料請求 (2024年6月記事) 1 はじめに 相続開始(死亡時)前から遺産である不動産に居住していた相続人が、相続開始後も引き続き不動産を使用していることがあります。 また、相続開始時には住んでいなかったのに、相続開始後に相続人の1人が勝手に遺産である不動産に住み始めてしまうということがあります。… 遺産分割についてその他
配偶者居住権とはなんですか?認めた裁判例はありますか? 1 配偶者居住権とは 配偶者居住権の制度は、相続開始時に遺産である建物に居住していた配偶者に、無償で居住し続ける権利を認める制度です。 配偶者が自宅不動産を相続することができれば、当然に居住を続けることができるのですが、配偶者の相続分だけでは自宅を全て取得することが難しい場合があります。 … 遺産分割について公正証書遺言についてその他
昔の金銭贈与と特別受益の評価方法(特別受益と貨幣価値の変動… 特別受益の評価の基準時は、相続開始時(死亡時)です。 そのため、金銭の贈与があるときで、贈与をしたときと相続開始時の貨幣価値に変動がある場合、これを考慮しなければなりません。 たとえば1960年の100万円と現在の100万円では、購買力が異なるので、昔に金銭の贈与があった場合、貨幣価値の変… 遺産分割について特別受益について遺留分についてその他
学費(大学、留学の費用)の支出は特別受益ですか? A 学費の支出が扶養義務の範囲を超える贈与とみなされれば特別受益となります。 1 生計の資本としての贈与か、扶養義務の範囲内かが問題になる 高校卒業後の大学、留学などの学費の支出が特別受益にあたるかは、しばしば争われる争点です。 一般には、学費の支出が扶養義務の範囲内であれ… 遺産分割について特別受益について遺留分について
「地積規模の大きな宅地」の評価と遺産分割について教えて下さ… 1 地積規模の大きな宅地は減額して評価できる 地積の大きな宅地は、相続税の計算における財産評価をする際、規模格差補正率という一定の係数をかけて減額できる場合があります。 財産評価基本通達の改正により平成30年1月1日以後に、相続、遺贈または贈与により取得する宅地で、一定の要件を満たすものは「… 遺産分割について遺留分についてその他
被相続人からの借金は特別受益になりますか? A 原則として特別受益にはなりませんが、被相続人から債務の免除を受けたといえる事情がある場合、特別受益になる可能性があります。 1 特別受益とは 特別受益とは、被相続人から生前に、生計の資本としてなどとして贈与を受けている相続人がいる場合や被相続人から遺贈を受けた相続人がいる場合、贈与または遺… 遺産分割について特別受益について遺留分について
配偶者への居住用不動産の贈与と特別受益(令和元年7月施行の… A 婚姻期間が20年以上の配偶者に対し、居住用不動産(居住用の建物または敷地)を贈与または遺贈(遺言で財産を譲ること)した場合、被相続人が持戻し免除の意思を表示したものと推定されます。 1 特別受益とは 相続人の中で、生前に被相続人から①生計の資本として財産の贈与を受けた者がいる場合、また… 遺産分割について特別受益について
生命保険金(死亡保険金)の受領は特別受益になりますか? A 原則として特別受益になりませんが、著しく不公平になる特段の事情があれば特別受益の規定(民法903条)が類推適用されて、特別受益として扱われます。 1 死亡保険金は遺産でない 受取人が指定されている死亡保険金は、被相続人の死亡によって、はじめて受取人が取得する受取人固有の権利です。被相続人が… 遺産分割について特別受益について遺留分についてその他
長年親の介護をしてきた場合、寄与分が認められますか? A 認められる場合があります。 共同相続人の中に、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした人がいる場合、遺産からその寄与分を控除した残りを相続財産として相続分を算定し、その寄与をした人の相続分に寄与分を加えることで、相続人の公平を図るのが寄与分の制度です。 病気や高齢で介護を要する状… 遺産分割について寄与分について
預金を使い込まれてしまった場合の対処法 1.生前の預金使い込み 被相続人の生前に、被相続人の近くにいた相続人が、無断で預金を引き出してしまうことはよくあることです。 高齢の親が施設に入所している場合や自宅で生活していても判断能力が低下してきた場合など、本人による金銭の管理が難しくなってきたとき、子供の一人が親に代わって預貯金を管理する… 遺産分割について遺留分についてその他