遺産分割(交渉・調停・審判)
こんなお悩みはありませんか? 次のようなトラブルの解決を得意としています。
- 相続人の一人が財産を開示してくれなくて困っている(遺産調査)
- 遺産分割の方針を巡って意見が対立している(遺産分割)
- 相続人の一人が先妻の子で、話し合いを進めるのに不安がある(遺産分割)
- 不動産を共同で売却したいのに、納得しない相続人がいる(遺産分割)
- 母が生前きょうだいの一人に多額の財産を贈与しており不公平に感じる(特別受益の問題)
- 両親の生前に献身的に尽くしてきたので、寄与分として考慮してほしい(寄与分請求)
遺産分割交渉
遺産調査の方法
遺産分割の交渉は、まず遺産を調査するところからスタートします。お客様の手元に遺産に関する資料が全てあればよいのですが、他の相続人が遺産に関する資料を管理しており、お客様では遺産の状況が把握できない場合があります。
そのような場合、弁護士に依頼すれば、弁護士がお客様に代わって、銀行や証券会社に残高や取引履歴の照会をいたします。また、不動産に関する資料(全部事項証明書、公図、地積測量図、建物図面、固定資産税評価証明書等)を収集し、不動産業者の査定書を取得します。
当事務所は、長年に渡り大手不動産仲介業者と協力関係にありますので、当事務所から不動産の査定を依頼することが可能です。
交渉の方法
遺産の調査が完了したら、次に交渉を行います。交渉というと関係者が膝をつき合わせながら、いろいろな意見を出しあって、解決の道を模索していくというイメージを持つ方がいるかもしれません。しかし、弁護士が代理をする場合の交渉の仕方はこれとは異なります。
まず弁護士が遺産分割協議の交渉をする場合、お客様が相手と接触することは原則としてなくなります。相手とのやり取りは全て弁護士が行います。
そして、弁護士は、交渉に入る前から、お客様と打合せをして、当方にとって一番理想的な解決方法(交渉で目指すべき分割方法)を決めています。そして、どのようにそのゴールにたどり着くのかを常に考えながら相手との交渉に入っていきます。
以下に典型的な交渉方法を説明します。
まずは弁護士は相手の意向をよく確認し、相手が譲歩する点と、譲歩をしない点を確認します。
そのうえで、当方の考える遺産の分割案を書面にして相手に提出します。この際に、抽象的な分割の方法を提案するのではなく、具体的な金額まで記載した表を作り、どの相続人がどの財産をいくら取得するのかが1円単位で分かる遺産分割案を示します。そして、そのような分割案が正当だと考える法的な理由を書面にして提出します。
当方の提示した分割案に、相手方が承諾すればすぐに解決できますが、相手が承諾しない場合には、どの部分が承諾できないのかを確認し、弁護士とお客様の間で打合せをします。この打合せにおいて当方は譲歩可能な範囲において修正案を作成し、再度相手に提案していきます。
そして、この繰り返しによって分割方法を確定することができれば交渉により解決することができます。
しかし、いくら当方の提案の正当性を説明しても、相手が自身の主張に固執し、分割案が定まらない場合、遺産分割調停の申立をすることになります。
お客様自身が交渉をしても話しが進まなかった案件でも、当事務所が代理して交渉をすることで調停をせずに解決した案件は数多くあります。それは、第三者である代理人が入ることで冷静な交渉ができるようになることはもちろん、具体的な分割案の提案をし、その法的な説明を尽くすことで、相手としても、調停手続になっても自身の希望どおりにならないことが分かり、交渉で解決したいという思いが高まるからです。
弁護士に交渉を依頼するメリットはこちらもご覧下さい。
①遠方の案件(被相続人、関係者、裁判所等が遠方の案件)、②遠方から依頼する案件(お客様が遠方にお住まいの場合)の両方とも積極的に取り扱っています。
詳しくはこちら>>
遺産分割調停
交渉では解決することができない場合、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に遺産分割調停の申立を行います。
概ね1か月強に1回程度の頻度で調停期日が開かれます。中立な調停委員に間に入ってもらい協議を重ねます。
弁護士にご依頼いただくと、調停期日には弁護士が出席するため、お客様は出席する必要がなくなります。調停期日は、平日の日中にあるため、平日勤務をしている方にとって、調停をご自身で行うのは大変な負担となります。
弁護士が代理人になるときは、ほとんどの場合、当方の主張を書面にして証拠資料と一緒に裁判所に提出します。
主張書面の内容で話し合いの方向性が左右されることも多く、調停における書面の提出は重要な意味があります。また、調停で提出された書面は、調停が不成立となった場合には審判手続の資料として引き継がれるので、その意味でも主張書面の内容が非常に重要となってきます。
調停手続は裁判所から嘱託された調停委員が中心になって進めていきますが、多くの委員は法律の専門家ではない一般市民の方です。
そのため、お客様にとって有利な事情(生前贈与、寄与分、財産評価、使途不明金などの事情)を伝えようとしても、専門的な知識にかかわる少し難しい問題になると理解されない可能性があります。
また、口頭での説明では十分な理解が得られず、きちんと記録にも残らないので、お客様の言い分を反映した手続の進行にならない可能性があります。
そのため、調停手続においてお客様が主張したい事情を手続の進行に十分に反映させるためには、過去の裁判例や学説に沿って当方の主張を整理した書面を提出する必要があるのです。そして、その内容も簡潔で無駄がなく法的ポイントを押さえたものでなければ効果が薄くなります。
調停委員は弁護士から提出された主張書面の内容について判断に迷うとうきに、その案件の担当裁判官に相談し、意見を聞いて調停を進めていくことが多いので、仮に調停委員が判断できなくても、裁判官に理解してもらえれば、お客様の立場が十分に考慮された手続の進行になります。
このような十分な主張立証活動(書面、証拠の提出)を行わないと、表面的な事情しか考慮されず、お客様にとって不利益な調停の流れを作ってしまうことがあります。そうなると、最終的にお客様にとって不利な調停案に同意するように調停委員から説得されてしまうこともあるのです。
本来ならば相手の特別受益が認定されたり、当方の寄与分が考慮されるはずなのに、不十分な主張しかせず、調停委員に促されてかなり低い金額で調停を成立させてしまうということも起こり得るのです。
弁護士に調停を依頼するメリットはこちらもご覧下さい。
①遠方の案件(被相続人、関係者、裁判所等が遠方の案件)、②遠方から依頼する案件(お客様が遠方にお住まいの場合)の両方とも積極的に取り扱っています。
詳しくはこちら>>
遺産分割審判
調停は話し合いのための手続きなので、話し合いがまとまる見込みがない場合、調停は不調となり終了します。
この場合、自動的に審判手続きに移行します。審判手続きでは、裁判所が当時者の言い分を検討した上で、遺産の分割方法を審判という形で決定します。
審判手続きにおいても、弁護士がお客様の主張を書面にして、証拠資料とともに裁判所に提出します。
抗告
家庭裁判所の審判に不服がある当事者は、2週間以内に高等裁判所に抗告の申立をすることができます。抗告がなされると高等裁判所は遺産分割の方法をさらに審理したうえで決定を出します。
高等裁判所の決定に不服がある場合、さらに最高裁判所に抗告(特別抗告、許可抗告)をする制度もありますが、抗告できる理由が、憲法違反や法令の解釈に関する重要問題など極めて限定されていることから、最高裁判所への抗告が認められることは稀です。
話し合い | |
遺産分割調停(家庭裁判所) | |
不成立の場合 | 調停成立(分割方法確定) |
遺産分割審判(家庭裁判所) | |
抗告あり | 抗告なし(分割方法確定) |
抗告審(高等裁判所) | |
分割方法確定 |
遺産分割の解決事例
遺産分割の解決事例のページをご覧下さい。
遺産分割の弁護士費用
弁護士費用のページをご覧下さい。
①遠方の案件(被相続人、関係者、裁判所等が遠方の案件)、②遠方から依頼する案件(お客様が遠方にお住まいの場合)の両方とも積極的に取り扱っています。
詳しくはこちら>>
- 相続人の一人が財産を開示してくれなくて困っている(遺産調査)
- 遺産分割の方針を巡って意見が対立している(遺産分割)
- 相続人の一人が先妻の子で、話し合いを進めるのに不安がある(遺産分割)
- 不動産を共同で売却したいのに、納得しない相続人がいる(遺産分割)
- 母が生前きょうだいの一人に多額の財産を贈与しており不公平に感じる(特別受益の問題)
- 両親の生前に献身的に尽くしてきたので、寄与分として考慮してほしい(寄与分請求)
- 相続人の一人が財産を開示してくれなくて困っている(遺産調査)
- 遺産分割の方針を巡って意見が対立している(遺産分割)
- 相続人の一人が先妻の子で、話し合いを進めるのに不安がある(遺産分割)
- 不動産を共同で売却したいのに、納得しない相続人がいる(遺産分割)
- 母が生前きょうだいの一人に多額の財産を贈与しており不公平に感じる(特別受益の問題)
- 両親の生前に献身的に尽くしてきたので、寄与分として考慮してほしい(寄与分請求)